水銀条約-水銀に関する水俣条約

「水銀に関する水俣条約」ロゴ

 

2013年10月10日に熊本県で開催された国連環境計画(UNEP)の外交会議で、
水銀汚染防止に向けた国際的な水銀規制に関する
「水俣条約(Minamata Convention on Mercury)」
が採択されました。

日本国内においては、2016年2月に「水銀に関する水俣条約」締結の閣議決定がされました。

 

水銀に関する水俣条約

水銀に関する水俣条約とは、水銀の一次採掘から貿易、水銀添加製品や製造工程での水銀利用、大気への排出や水・土壌への放出、水銀廃棄物に至るまで、水銀が人の健康や環境に与えるリスクを低減するための包括的な規制を定める条約です。平成25年10月に熊本県で開催された外交会議で、採択・署名が行われました。本条約は、50番目の国が締結した日から90日後に発効予定となっています。

環境省HPより抜粋

 

水俣条約の主な内容

 

  • 輸出の際は輸入国の事前の書面同意を義務づけ
  • 歯科用水銀合金の使用を削減
  • 小規模金採掘は使用を削減し可能なら廃絶
  • 新規水銀鉱山の開発禁止
  • 既存鉱山からの産出は発効から15年以内に禁止
  • 石炭火力発電所からの水銀排出削減
  • 50カ国が批准してから90日後に発効
 
 

製造・輸出入が禁止される水銀添加9品目

 

  • 電池(水銀含有量2パーセント未満のボタン形電池を除く。)
  • 水銀含有量5mg以上で30w以下の一般的な照明用のコンパクト蛍光ランプ(CFLs)
  • 一般照明用の直管蛍光ランプ(LFLs)
    (a)水銀含有量5mg以上で60w未満の三波長形蛍光体を使用したもの
    (b)水銀含有量10mg以上で40w以下のハロリン酸系蛍光体を使用したもの
  • 一般的な照明用の高圧水銀蒸気ランプ(HPMV)
  • 電子ディスプレイ用の冷陰極蛍光ランプ(CCFL)及び外部電極蛍光ランプ(EEFL)                       (a)水銀含有量3.5mg以上で長さが500mm以下のもの
    (b)水銀含有量5mg以上で長さが500mm超1500mm以下のもの
    (C)水銀含有量13mg以上で長さが1500mm超のもの
  • 化粧品(水銀含有量が一質量百万分率を超えるもの)
  • 駆除剤、殺生物剤及び局所消毒剤
  • 非電気式の計測器
    (a) 気圧計  (b) 湿度計  (c) 圧力計  (d) 温度計  (e) 血圧計

 

 

水銀を含む照明の規制について

  1. 一般照明用の高圧水銀ランプの製造・輸出・輸入を2021年以降禁止
  2. メタルハライドランプ・高圧ナトリウムランプは規制対象外
  3. 紫外線ランプなど一般照明用以外の特殊用途用ランプは規制対象外
  4. 蛍光ランプは、水銀封入量を規制(5~10mg)

 

水銀汚染防止法及びその政省令の国内市販ランプへの影響

 

Ⅰ 一般照明用の高圧水銀ランプを除き、現在市販されている蛍光ランプやメタルハライドランプ等のHIDランプについては、すでに水銀含有量の基準をクリアしているため、製造・輸出入の規制を受けることはない。

一般照明用の高圧水銀ランプについては、水銀含有量に関係なく、2020年12月31日以降、製造・輸出入が禁止となる。
ただし、この規制は製造輸出入を禁止するものであり、水銀灯の使用や販売を禁止するものではない。

 


 

一般照明用の高圧水銀ランプ(水銀灯)は、2020年までに製造と輸出入が禁止されます。その為、2020年以降も継続使用が可能な、HIDランプ、LEDランプ、無電極ランプ等への交換が必要とされますが、水銀灯からの交換なら無電極ランプがお勧めです。