無電極ランプのメーカー

無電極ランプのメーカー

2017年現在、無電極ランプを製造するメーカーの多くは中国にあります。
日本製の無電極ランプにおいては、全ての部品調達、製造工程を国内だけで行うメーカーはごく僅かで、その多くは設計と組立のみを国内で行い、主要部品である灯具や安定器等については、中国や韓国のメーカーからの輸入、もしくは照明メーカーではない半導体の生産や板金などを行う海外工場の製造ラインでOEMにて生産された物を使用しています。また国内大手のパナソニック株式会社では。今年の3月までエバーライトというシリーズの無電極ランプを生産していましたが、国内の急速なLED需要、商品の多様化を受け、エバーライトの生産を終了しました。

「エバーライトシリーズ」生産終了のお知らせ

 

国内で流通している無電極ランプ

【中国メーカー】

ELX Lighting Technology Co., Ltd

通称:ELXライティング
所在地:広東省
日本法人:有(東京)
定額寿命:100,000時間
保証期間:5年間
特徴:灯具、安定器全てを独自生産する大手メーカー。アジアはもちろんヨーロッパ、北アメリカ、アフリカ、オーストラリアなど世界中に輸出している。保護等級IP66(完全防水防塵)の灯具など、他にはない製品がある他、安定器の品質も高い。
ELX製の無電極ランプの国内代理店


Zhejiang Qixing Qinghe Electronic Technology Co.,Ltd.

通称:QHLライティング
所在地:浙江省
日本法人:有(東京)
定額寿命:100,000時間
保証期間:5年間
特徴:アメリカGE(ゼネラル・エレクトリック)社と提携し、無電極ランプの主部となる安定器をGE社と共同で開発、製造を行っており、他社にない電子回路保護、雷サージ対応を備えている。また外部温度に対する耐性が高く、-40℃~60℃までの動作を保証しており、カナダ等の寒冷地で使用されている実績がある。無電極ランプだけでなくLEDの生産も行っている。
QHL製の無電極ランプの国内代理店

 

【国内メーカー】

プロライト株式会社

通称:エコ太郎
所在地:福岡県
定額寿命:60,000時間
保証期間:3年間
特徴:数少ない完全国産オリジナルの無電極ランプ「エコ太郎」を生産している福岡県のメーカー。設計から製造、検品まで全ての工程を国内工場だけで行っている。また日本の電波法基準をクリアした型式指定を取得しており、長期間安心して使用する事ができる。一方で中国メーカーと比べ商品のラインナップが少なく、屋内の工場や倉庫など使用できる用途は限定されている。
プロライト製の無電極ランプの国内代理店
 

 

無電極ランプの歴史

無電極ランプの歴史は古く、1900年頃にオランダのメーカー「フィリップス」により、発光原理が発表され、日本国内でも、当時の松下電工(現パナソニック)がその技術を取り入れ、国内最初の無電極ランプとして販売を開始しましたが、 当時の無電極ランプは価格も高価で、一般流通市場では普及する事はなく、主に公共事業や公設地での使用が主となりました。その為一般的な照明としての世間の認知度は低く、国内普及率もLEDには及びません。しかしながら水銀に関する水俣条約により、2020年までに全世界で水銀灯の輸出輸入および製造が禁止になる事を受け、数年前から少しづつ注目を浴びる様になってきました。
一方中国では多くのメーカーにより無電極ランプの研究、生産が盛んに行われ、現在の通り無電極ランプの生産の中心を担っています。

 

無電極ランプ普及の背景

福島原発事故以降、段階的に実施されている電気料金の値上がりは、企業経営を圧迫し続けています。各企業が節電への意識を強く持ち、またそれをサポートする省庁の補助金等、省エネ支援策も毎年のように実施されている近年、少しでも電気エネルギー量を減らし、業務環境の改善に取り組む事が求められています。 またそれと連動するように、水銀に関する水俣条約の採択により、2020年までに全世界で水銀灯の輸出輸入および製造が禁止になります。水銀灯大国である日本では、工場、倉庫、体育館、球技場、プール、街路灯など、様々な場所で多くの水銀灯が使用されています。 今これらの水銀灯からの交換の選択肢として、LEDと同様、無電極ランプへの注目が高まっています。

無電極ランプのメーカーと歴史や普及の背景について:無電極ランプ【エコ光】未来の灯り